VSRAD(ブイエスラド:早期アルツハイマー型認知症診断支援システム)を使用しています。
認知症の約7割を占めるといわれているアルツハイマー型認知症(AD)は、2010年時点で116万人、2014年現在で約142万人、2025年には220万人に達するといわれており、当院の日常診療においても、強く感じております。現在、認知症に対する治療薬が3種類使用されておりますが、認知症が発症し日常生活に支障が出るようになってから治療を始めても効果は乏しく、つまり早期発見、早期治療が重要です。
当院ではこの度、認知症の早期発見に大変有用であるVSRAD(早期アルツハイマー型認知症診断支援システム)を導入致しました。このシステムは、フィリップス社製 MRI Ingenia3.0Tで撮影した頭部の画像データを用い、海馬(アルツハイマーの原因の部位)を詳しくデータとして解析し、客観的に数値として評価するものです。
なんとなく『物忘れ』が気になり始めた時点が、最も良いVSRADの適応時期です。
現在のところ、当院では状況により当日検査も可能となっております。検査中の痛みはなく、食事制限等も無く、検査前後も普段通りに生活できます。
VSRADを活用し、早期アルツハイマー型認知症の発見につながるよう、皆様のお役に立てればと思います。