【除菌の対象疾患】
?内視鏡検査又は造影検査において胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の確定診断がなされた患者
?胃MALtomaリンパ腫の患者
?特発性血小板減少性紫斑病の患者
?早期胃癌に対する内視鏡的切除治療後の患者
?内視鏡検査において胃炎の確定診断がなされ、ピロリ菌が陽性の患者
当院は1967年の開院以来、胃癌の早期発見に努めております。
1983年に胃炎及び消化性潰瘍、特に十二指腸潰瘍は、Helicobacter pylori(ヘリコバクター・ピロリ、以下H.pylori)感染が深く関与していることが明らかになってきました。H.pyloriの存在が、病理組織学的に確認された胃炎および消化性潰瘍と強く相関することは、H.pyloriの除菌が潰瘍の再発を抑えることと共に、H.pyloriがこれらの疾患の病原因子であることを示しています。また、長期間のH.pylori感染が胃癌発生のリスクになると報告されており、特に粘膜の萎縮や腸上皮化生を惹起し、いわゆるH.pylori関連胃炎が胃癌の発生を促進するデーターが多くみられるようになりました。したがって、H.pylori陽性者の胃癌比率は陰性に比べて高く、除菌(菌を取り除く)療法が望ましいとされています。但し、H.pylori陰性の胃癌も5〜10%以上存在し、日本人のH.pylori陽性率の高さから考えてみても、H.pylori = 胃癌とは直結できません。現段階では定期検査が最も良い胃癌発見の検査方法です。しかし、H.pyloriの存在は、百害あって一利なしといわれております。2013年より上記?が保険適応として加わり、H.pylori関連胃炎を内視鏡で確認された場合は、胃炎でも除菌の対象となり、除菌療法薬のセットとしては、一次除菌としてラベキュア、二次除菌としてラベファインパックなど、効率よく処方されるようになりました。
消化器・総合診療科まで
医療法人幕内会 理事長・山王台病院 院長 幕内幹男
■当院の年間内視鏡件数(H25.1〜H25.12)
上部(食道・胃)内視鏡 4,127件
下部(大腸) 内視鏡 2,274件
※本日は上部 22件、下部 13件、特殊検査2件、手術1件を行いました。