第20回茨城県鏡視下手術研究会

10/19(土) 第20回茨城県鏡視下手術研究会に参加し、発表して参りました。

演題 胃食道逆流症に対する鏡視下噴門形成術におけるHiatal meshの役割について
演者 幕内 幹男

抄録
我々は、過去14年間で151例の胃食道逆流症に対して腹腔鏡下噴門形成術を行った。手術は、ヘルニア整復・裂孔縫縮・2/3周のfundoplicationを基本とするtoupet法を標準術式とした。その結果、8例に逆流症状の再燃を認め、PPIの一時的再投与4例、継続3例、また1例の再脱出例に対して再手術を行った。その為、ヘルニア門の大きな症例や裂孔脆弱例などに対して2011年の保険適応を機にCovidien社製hiatal meshを使用し、shoulder stitch及び裂孔背側とラップ胃の固定時に同meshを含めた縫合を5例に行ったので手術手技を中心に報告する。
対象は、男1、女4名 65から80歳 平均73.8歳、巨大ヘルニアup side down胃2例、裂孔脆弱3例、術前の問診スケールスコアは平均21.4であった。成績は、開腹移行、術後合併症はなく、最長2年1ヶ月であるが食道胃造影及び内視鏡所見にて再発なし。術後スコアは平均1.0と改善が得られ、2年経過症例もスコアの再上昇は診られなかった。
高齢化に伴い裂孔、特に右脚の極めて脆弱な症例やup side down胃などの再発high risk症例が増加する傾向にあり、適切な組織補強材の被覆は再発の防止に繋がると考えられた。 

当日は活発な質疑があり、有意義な研究会となりました。









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