この度、当院の救急外科部長の上道治先生が石岡市医師会の理事に選任されました。地域の保健・医療の推進に更にお役に立てるよう努力する旨が石岡市医師会報第131号に掲載されました。
ご挨拶
この度、4月より石岡市医師会理事に選任されました上道 治と申します。
現在、私は山王台病院で外科、救急・総合診療を中心に活動しております。昭和大学を平成10年に卒業し、昭和大学藤が丘病院外科に入局しました。現山王台病院長である幕内は医局の先輩で、当時から手術の達人と言われ、かつてより難易度が極めて高いとされた食道癌手術をはじめ、肝門部癌等の肝胆膵疾患を難なくやって遂げた憧れの存在でした。その後大学病院での研修ののち、H16年に念願の山王台病院に医局派遣として参りました。当時院長より外科手術だけでなく総合診療科としての考えや内視鏡手術等の低侵襲治療を学び、将来必ず石岡に戻ってくると決意しました。H19年からは関東労災で修練を積み、地域医療に貢献できる、ある程度の自信がつきました為、生涯をかけるつもりで平成20年に外科を退局し、山王台病院の常勤となりました。着任後、地域医療において全人的な総合診療科の重要性を痛感し、金森副院長をはじめ、諸先輩方の技術を少しずつ習得して参りました。また、昨今では当院の特長である鏡視下による食道逆流防止手術(Lapa-Toupet)や肝胆膵領域の手術指導を頂いているところでございます。
昨年は東日本大震災に見舞われ、当院では膵頭十二指腸切除の術中に発生し、また約50名の透析患者がおりました。自家発電にて何とか事なきを得ましたが、その後の長時間にわたる停電、断水は非常に厳しいものでありました。当時、大混乱の中、瀧田孝博会長をはじめ石岡市医師会理事の皆様には迅速な対応を頂き、また、この大震災で石岡市医師会を中心とする各医療機関の絆が築かれたと感じました。大学病院時代にはほとんど意識していなかった医師会という存在がいかに社会性を持っているかを考えさせられる出来事だったと思います。また、最近では健診や予防接種などの公共的な業務に参加させて頂くようになり、その必要性を痛感するようになりました。
私は39歳と若輩者ではございますが、理事として何を成すべきかをよく考えながら、この地域のおける病診、診療連携の充実に努力し、この地域の方々の生命はこの地域の医療機関で全て賄えるようになることを望んでおり、もちろん私自身もその一員として頑張りたいと思っております。皆様のご支援、ご指導、ご鞭撻のほど何卒宜しくお願い致します。