放射能風評被害に悩まされていますが、果たして東京は安全ですか?
他の発癌促進因子と比較して、その結果がいかに少ないか!
福島はもとより、茨城県でも千葉県でも震災以降人口が予想以上に減少している。果たして千葉県、茨城県は放射能測定値が高いのであろうか、各都道府県及び市町村ボランティア活動等の放射能測定値を見ると、関東一円特に高層ビルの陰となる都内の公園や、福島原発より高濃度の放射能が排出された日の風向きや雨量が多い地域は放射能が高く、群馬県や、栃木県の那須塩原市、那須町等は同じくホットスポットと言われている。千葉県柏市内の公園では503.7mSv/年 という極めて高い値が検出されたのは御存知であろう。更に最近のNHKの調査では、東京湾の某河口付近の海底の砂地の放射線セシウム濃度が、一部で相馬沖の海底と同等で極めて高い値であったと報道している。従って相馬市からの距離と放射線量とは必ずしも一致する訳では無い。
最近、都内から茨城県に転勤することになっていた医師が、放射能被害を気にしてキャンセルが続いている。これは極めて根拠のないものであり、医師たる者としてその知性や倫理感を疑わざるを得ない。
茨城県内私ども石岡市の1/12現在の放射線量は0.18μSv/時(石岡市役所発表)この値は私ども病院の近辺で測定したものとほぼ一致するものであり、年間にすると1.58mSvと健康被害による国際放射線防護委員会が定めている避難基準が20〜100mSv/年とされているが、甚だ問題ない数値である。
かつて広島、長崎原爆後の発がん率を自然発がん率と比較したデータは数多く見られるが、戦後66年経った現在有意差は無かったことは御存知かと思われるが、当然の如く現在の石岡市の放射能において発がん率が上昇することはありえない数値である。ちなみに、発がん促進因子として現在最も言われているのが喫煙であるが、これを放射線量に換算すると1000〜2000mSv/年に匹敵する。また肥満は200〜500mSv/年、野菜不足、受動喫煙100〜200mSv/年つまり、それらは避難区域内に居るリスクより高い数値で、どこに避難すべきか分かったものでもあるまい。
また、最近になり公表されたことではあるが、福島第一原発に更なる水素爆発が起きた際には半径270?以内が避難区域となる予定であったと報道された。しかし、なぜかギリギリ千葉県辺りで円が止まっている。
今回の津波があと1m高ければ茨城県の東海発電所が福島第一原発と同様の被害を受けた可能性についてはひたすら隠されているが、東海村から都心まで120?であり、日本の機能は完全に失われ、莫大な避難民が都内からあふれ出ることになるのを想像するに堪えがたい。マスコミ操作とはいえ原発の問題を東北方面のものにしようとしているさまは、日本の隠蔽体質そのものであり、他人事と考えている都民も早く目を覚まさなければいけない。年頭にあたっても風評被害を憂うる毎日である。
どうか千葉、茨城、福島勿論その他東北から人が出て行かずに、逆に来て頂くことを願って止まない今日この頃である。
震災翌年の年頭に思う…
朝日新聞H23.12.26刊行より一部抜粋
H23年1月NHKの特集より