3/24は、ホテルグリーンアイ土浦にて土浦臨床研究会が開催され、「外科的アプローチによる噴門機能疾患に対する治療」の講演を行いました。
Laparoscopic Toupetに関しては、160例に至り、安定した手術手技となりつつあります。しかし、消化器の機能障害に対する治療であり、ある意味では胃癌や大腸癌手術より繊細な手技が要求され、それが結果にfeedbackされることが大切です。また、個々に、病状や体格も異なりますのでつきることはないと思います。
質問としては、手術適応や高齢者への対応などが座長の淀繩先生よりありました。やはり、PPIの貢献度は高く、保存的治療が主体ですが、PPI無効例は1〜2%は存在し、それらに手術適応があると言われています。そのような症例は、是非御紹介頂ければと思います。
また、ウララ胃腸科外科 石井康裕先生からはピロリ菌の除菌の現状の報告があり、タケキャブ+グレースビット+メトロニタゾール併用群が良好な成績のように思われ大変勉強になりました。
次回は、Lap Toupet(噴門形)また食道アカラシアのHeller Dorの長期予後について報告できればと思います。
土浦臨床講演会 前日
大学病院時代からlifeworkである食道噴門機能障害
?食道裂孔ヘルニア。GERD(逆流性食道炎)
?食道アカラシア
??に対する外科的アプローチに対して、本日土浦臨床懇話会にて講演します。
演題「外科的アプローチによる噴門機能疾患に対する治療」
2000年からは全て腹腔鏡的手術Toupet 、Heller-Dorを行うようになり、それぞれ160例、16例に至っております。
良性疾患でかつ機能的な障害に対する手術であり、、その適応は厳格に判定する必要があり、また手術は非常に難易度が高いものです。
大学時代は、開腹で多症例行ってきましたが、腹腔鏡手術はより難しいが患者様にとって有用です。
手術成績を深く検討して講演したいと思います。
土浦臨床研究会
お知らせ
耳鼻咽喉科診療のご案内
患者様より、長期にわたり耳鼻科診療の要望があり、大学病院をはじめ他病院に医師の要望をして参りましたが、耳鼻咽喉科医師が少なく、なかなか実現することが出来ませんでした。
この度、大変な苦労の上、耳鼻咽喉科医師をやっと迎えることができ、山王台病院附属 第二クリニックにて診療を開始するに至りました。
耳鼻咽喉科の最新の設備準備などにも経費が掛かりましたが、患者様のご要望にお応えするために、開設に努力をして参りました。
是非、ご要望のあった患者様を含め、多くの患者様に利用して頂きたくご案内いたします。
担当医
横山 純吉 医師 (耳鼻咽喉科専門医)
診療受付場所
山王台病院附属 第二クリニック(新館アネックス3階) 受付
診療日
平成29年 4月1日より開始〜毎週土曜日
診療時間
AM 9:00〜12:00
PM 1:30〜 4:00
がん患者リハビリテーション
山王台病院は、昨年末に「がん患者リハビリテーション」の認定施設を申請し、本年1/1付にて受理されました。
上道医師を中心に理学療法士の宇PT、飯村PT、小堤PT、綿引PT、さらに宮田Nrsがリハビリテーションチームとなってがん患者様に専門的なリハビリテーションを提供していきます。目標は、患者様の早期離床による術後合併症の防止とQOL(生活の質)の向上です。
山王台病院は、今後もがん治療の専門病院として更なる体制強化に取り組んでまいります。
新年のあいさつ
忘年会 −今年を振り返ってー
12/24クリスマスイブに忘年会を無事行うことができました。
恒例の幕内会と地域福祉会の業績報告などを行いましたが、今年は鈴木医師(日本甲状腺外科学会・内分泌外科専門医、日本呼吸器内視鏡学会・気管支鏡指導医)、難波医師(日本救急医学会・救急科専門医、日本集中治療医学会・集中治療専門医)、塩澤医師が4〜6月にかけて入職され、当院の伝統であります消化器外科を更に充実することができました。また、口腔外科には新しく窪田医師が加わり、既に新たな若い力で地域に貢献しております。
治療内容では、大腸癌手術症例が85例と多く、他疾患に比べて年々顕著に増加していることがわかり、外科・全手術症例は510例で、うち悪性腫瘍が215例でした。また、乳癌、眼科手術症例が増加しておりました。更に、今年から加わった甲状腺専門医であります鈴木先生によります甲状腺癌手術が始まりました。この地域では甲状腺専門医が極めて不足しており、甲状腺疾患の早期発見・治療に今後おおいに貢献できるものと期待しております。
医学論文は、昭和学士会雑誌「腹腔鏡下十二指腸空腸吻合術が奏で功した上腸間膜動脈症候群の1例」J Hapatobiliary Pancreat Sci(2016)23:703-707「Treatment of biliary tract stones after gastrectomy in the era of laparoscopic cholecystectomy」の2編に、学会・研究会発表・講演等は25演題でした。来年も学会活動において更に努力して参りたいと思っております。
学会・研究会発表
第45回石岡消化器疾患懇話会
「エホバの証人に対する外科手術をどうかんがえるか−胃全摘例の報告−」
「十二指腸ステントの使用経験−10例−」
第18回茨城消化器外科治療研究会
「高齢者噴門機能障害に対する対応―腹腔鏡下根治術175例の経験を踏まえて」
第61回日本透析医学会
「高カルシウム血症を呈した透析患者の肺結核お一例」
「前腕に大佐在静脈グラフトを移植した内シャント症例 5例」
第241回茨城外科学会
「十二指腸ステントの使用経験−10例−」
第11回インプラント臨床研究会
「インプラント周囲炎により発症したビスホスホーネット関連顎骨壊死の1例」
第46回石岡消化器疾患懇話会
「下血にて発見された十二指腸水平部に発症したGISTの−手術例」
「吐血で発見した若年性胃癌の−手術症例」
第242回茨城外科学会
「下血にて発見された十二指腸水平部に発症したGISTの−手術例」
「吐血で発見された若年性胃癌の−手術症例」
第23回茨城県鏡視下手術研究会
「GERDに対する腹腔鏡下噴門形成術の中・長期的成績の検討」
第47回石岡消化器疾患懇話会
「肝門部胆管癌の2例」
「下血・腹膜炎で発症し、診断に苦渋した下腹部腫瘍」
座長・講師・世話人
第45回石岡消化器疾患懇話会 当番世話人
青山学院招待講演会 健康の科学「神経学」
石岡市医師会学術講演会 脳神経外科医からみた認知症
石岡市医師会学術講演会 腎疾患における医療連携
第46回石岡消化器疾患懇話会 当番世話人
認知症カンファレンス 認知症診断における法的問題とその処方箋
つくばdementiaセミナー 新しい技術による認知症の早期診断と予防介入への展望
茨城県南部消化器講演会 噴門機能障害に対する外科的アプローチ
日本臨床神経生理学会 針筋電図ハンズオンセミナー
第47回石岡消化器疾患懇話会 当番世話人
また、訪問看護事業所が12月より訪問看護ステーションとなり、事業内容の充実を図り地域包括ケアとして重要なポジションとなると考えております。さらに、H28年4/5より(於・サービス付き高齢者住宅カーサフェリーチェ)高齢化・認知症対策の新たな取り組みとして、当院の認知症指導医・川崎医師の指導の基に患者様、御家族を中心に、地域の皆様とのコミュニケーションを図り、認知症に対する理解や認知症進行予防を目的に脳の体操カフェを始めました。アットホームな雰囲気で潜在的に残された能力を再発見しました。社会との関連を絶やさない事が重要であり、生き生きとした表情が見られるようになりました。本年は9回でしたが、来年はもう少し増やしていきたいと思います。
来賓には、橋本昌茨城県知事が出席してくださいました。3時間近くに渡りましてゲーム等にも参加して頂き、思わぬ出来事に私どもスタッフもとても楽しく、有意義な時を過ごす事ができました。
最後は、スタッフみんなでスクラムを組んで来年への決意を新たにしました。今年がいい年であったことに感謝!!
来年もいい年でありますように合唱
第47回 石岡消化器疾患懇話会
まくちゃん 大運動会 in あいあい
第23回 茨城県鏡視下手術研究会
平成28年11月5日(土)13:00〜茨城県開発公社ビルにて
「第23回 茨城県鏡視下手術研究会」が開催されます。今回も当院より演題を発表致します。
演題名:GERDに対する腹腔鏡下噴門形成術の中・長期的成績の検討
演者名:幕内 幹男
共同演者:上道治、室伏雅之、難波義知、塩澤敏光、鈴木明彦、櫻井修
抄録:
我々は、過去17年間で広義のGERD159例に対して腹腔鏡下噴門形成術を施行した。男77例、女82例、平均年齢54歳(21〜86歳)で、術式は、Toupet158例:Nissen1例、hiatal meshを9例に使用した。術後5年以上経過例は、139例で15年以上(A群)は10例、10〜14年(B群)78例、5〜9年(C群)51例であった。その内、現在PPI内服症例は、13/139例(9.4%)で5例に内視鏡的にヘルニアの再滑脱を認め、1例に再手術を施行した。また、つかえ等の狭窄症状は1例もなく、その他手術に伴う合併症は認められなかった。
現在まで、他疾患の治療を含めて通院症例は、72例であり、それらを対象とした場合、PPI内服例はA群1/4(25%)、B群8/38(21.1%)、C群4/30例(13.3%)で、比較的高率であったが、術後通院の中断症例は、再発症状がないものと推測すると、中・長期follow upについても比較的満足できるものと思われた。
現在、高齢者や裂孔の脆弱例に対してはmeshを使用し、また症例の積み重ねに伴う術式の工夫を行っているが、更なる術後成績の向上のためA、B、C群間を検討して報告する。