先日、石岡プラザホテルにて石岡市医師会学術講演会が行われ、研修医と共に口演を聞いて参りました。
『New PPI時代におけるGERDの外科治療』
富士市立中央病院 副院長 柏木秀幸 先生
先日、石岡プラザホテルにて石岡市医師会学術講演会が行われ、研修医と共に口演を聞いて参りました。
『New PPI時代におけるGERDの外科治療』
富士市立中央病院 副院長 柏木秀幸 先生
ラパヘラー(アカラシアに対する腹腔鏡下噴門形成術)
※アカラシアとは
下部食道括約筋の弛緩不全による嚥下障害を主体とする疾患で、食道そのものの運動の障害もみられることが特徴
食道疾患の患者様が続き、ラパヘラーの手術も行いました。
筋層癒着が激しく、大変な手術でしたが、無事に終えることができました。
昨年5月に国内初の食道裂孔ヘルニアに対するmesh(医療用ポリエステル製の細かい網目状のシート)をつかったOPEを行ない御報告致しましたが、
今週も巨大食道裂孔ヘルニア(up side down胃)に対してそのmeshを使ったOPEがありました。その後の患者様の状態もとても良好です。
当院ではオリジナルの問診票を使用し、症状のスコア化をしておりますが、術後の問診ではほとんどの患者様のスコアが低下しており、制酸剤(PPI)を内服しなくてもすむように症状が消失しております。
9月現在ラパトゥーペイ(鏡視下噴門形成術)の手術件数は146件となりました。(内meshを使用している手術は3件)
胸痛、しみる、つかえ、げっぷ、食物や胃酸の逆流の症状があったり、逆流性食道炎や食道裂孔ヘルニアでお悩みの方は是非ご相談ください。
今週末9/16(日)9/17(月)あいあい駐車場に兵崎町・小川道・六軒東の獅子がやってきます。利用者様も毎年楽しみにしております。
兵崎町 9/16(日)11:00〜
小川道 9/17(日)10:55〜
六軒東 9/17(日)11:15〜
最寄りの際はぜひお立ち寄りください。
10/21(日)に開催予定の第230回茨城外科学会へ当院より2演題応募させて頂きました。
その抄録になります。
演題 二つの潰瘍病変を呈した胃小細胞癌の一例
演者 志村 浩
症例は、71歳男性。胃部不快感を主訴に他院受診し、内視鏡検査にて胃癌が疑われ紹介受診となった。当院での上部内視鏡検査にて、幽門前庭部の前壁から小弯を通り後壁にかけて一部周堤の崩れた潰瘍面を認め、生検にて低分化型腺癌が検出、H23年12/7、幽門側胃切除術を施行した。病理学検査では、4.5×3.5cmと8.5×7.5cmの二つの組織型の異なる潰瘍性病変が存在し、前者はtub1、後者はsmall cell ca.であった。術後TS-1、CDDP療法を行っていたが、狭心症を発症。PCIを施行後、抗凝固剤が開始となり、その後急速に貧血が進み、内視鏡検査にて、残胃の後壁に出血を伴う隆起性病変を認めた。
胃小細胞癌は比較的まれな疾患で、胃癌全体の、0.2〜0.6%とされている。粘膜下優位に急速に発育し早期より脈管浸潤を来たし、予後不良で、1年生存率は約50%と報告されている。今回我々は、狭心症などの合併症もあり術後約9ヶ月で死亡に至った胃小細胞癌の一例を経験したので、今後の治療の参考にすべく文献的考察を加えて報告する。
演題 POCS・EUSが診断に有用であった胆管癌の一手術例
演者 上道 治
症例は62歳男性。H24年6月上旬より黄疸が出現、6/9当院に閉塞性黄疸にて精査入院となる。術前MRCPにて、下部胆管に高度な狭窄と中部に凹凸不整な隆起性病変の多発を認め、同日ENBD tubeによる減黄を開始した。CTscan等にて他臓器浸潤、遠隔転移は認められず手術適応と判断した。しかし、胆管病変は、境界不明瞭であり伸展型IPN-B様の所見を呈していた為、質的診断及び切除位置の決定の為にPOCS・EUSを行った。その結果、POCSでは下部及び中部胆管の三管合流部近くまで乳頭状隆起の散在と下部胆管に乳頭状隆起を伴った比較的軟らかい高度な狭窄を、EUSでは下部胆管壁内に比較的限局する腫瘍像を認め胆管原発の胆管内乳頭状腺癌の像を呈し、更に、POCS下生検下部胆管よりadenocarcinomaが検出された。
乳頭型胆管癌は、膵のIPMN類似の胆管内乳頭腫瘍とする概念があり、予後は比較的良好とされているが、胆管上皮内伸展を呈しやすく、その境界の判断が困難である。今回、術前診断が有用であった胆管癌の一切除例を経験したので文献的考察を加え発表する。
9/2(日)うきうきマイスターにて接遇マナー研修を行いました。
年に数回、外部より講師を招き、新入職員を対象に接遇マナー研修を行なっています。電話対応やロールプレーによる講義をし、実際に自分で動き研修をします。
スタッフ共々、研修で学んだ技術を日々の診療等に生かして参りたいと思います。
9/1(土)つくば国際会議場にて開かれる、第826回外科集団会に当院より演題を応募致しました。
その抄録になります。
演題 鏡視下噴門形成術における専用meshの有用性−2例−
演者 上道 治
我々は、PPI抵抗性のGERDおよびNERD、up side down胃の巨大食道裂孔ヘルニア等に対して鏡視下噴門形成術を145例に施行した。対象は男71、女74例、平均年齢52.9歳であった。
術後成績は独自の問診票によるスコア―で評価すると、術前平均21.6に対して術後3ヶ月以内で3.2、3ヶ月以上で0.9と極めて改善が得られた。しかし、術後6ヶ月を経過した7例にPPIの再投与を行っていた。内訳は4例が一時的な逆流症状の再燃による症状出現時のみの投与で2例の滑脱と2例のwrapの緩みであった。3例は継続投与であったが、その内1例はwrapの緩みで、2例は滑脱の再発で1例に対して再手術を行った。
再発症例の原因の一つは、縫縮したヘルニア門からの再脱出と考えられ、昨年より保険適用となったhiatal mesh専用のparietex composite meshを2例に使用した。1例は69歳女性、巨大up side down胃、2例目は65歳男性、右脚の極めて脆弱な症例に対し使用した。
今回、同meshの適用と有用性について検討して報告する。
先日ご案内致しました、第34回石岡消化器疾患懇話会が開催され、当院より2演題発表してまいりました。活発な質疑応答が交わされ、有意義な会となりました。当院の研修医も参加させて頂き、大変良い経験になったと思います。
「POCS・EUSが診断に有用であった胆管癌の一手術例」
演者 幕内 幹男
「鏡視下にて摘出し得た胆嚢捻転の一例」
演者 小城原 傑
7/24(金)石岡プラザホテルにて第34回石岡消化器疾患懇話会が行われます。当院より2演題発表予定となっております。
発表予定演題
「POCS・EUSが診断に有用であった胆管癌の一手術例」
「鏡視下にて摘出し得た胆嚢捻転の一例」