忘年会 −今年を振り返ってー

12/24クリスマスイブに忘年会を無事行うことができました。
恒例の幕内会と地域福祉会の業績報告などを行いましたが、今年は鈴木医師(日本甲状腺外科学会・内分泌外科専門医、日本呼吸器内視鏡学会・気管支鏡指導医)、難波医師(日本救急医学会・救急科専門医、日本集中治療医学会・集中治療専門医)、塩澤医師が4〜6月にかけて入職され、当院の伝統であります消化器外科を更に充実することができました。また、口腔外科には新しく窪田医師が加わり、既に新たな若い力で地域に貢献しております。
治療内容では、大腸癌手術症例が85例と多く、他疾患に比べて年々顕著に増加していることがわかり、外科・全手術症例は510例で、うち悪性腫瘍が215例でした。また、乳癌、眼科手術症例が増加しておりました。更に、今年から加わった甲状腺専門医であります鈴木先生によります甲状腺癌手術が始まりました。この地域では甲状腺専門医が極めて不足しており、甲状腺疾患の早期発見・治療に今後おおいに貢献できるものと期待しております。
医学論文は、昭和学士会雑誌「腹腔鏡下十二指腸空腸吻合術が奏で功した上腸間膜動脈症候群の1例」J Hapatobiliary Pancreat Sci(2016)23:703-707「Treatment of biliary tract stones after gastrectomy in the era of laparoscopic cholecystectomy」の2編に、学会・研究会発表・講演等は25演題でした。来年も学会活動において更に努力して参りたいと思っております。

学会・研究会発表
第45回石岡消化器疾患懇話会
「エホバの証人に対する外科手術をどうかんがえるか−胃全摘例の報告−」
「十二指腸ステントの使用経験−10例−」
第18回茨城消化器外科治療研究会
「高齢者噴門機能障害に対する対応―腹腔鏡下根治術175例の経験を踏まえて」
第61回日本透析医学会
「高カルシウム血症を呈した透析患者の肺結核お一例」
「前腕に大佐在静脈グラフトを移植した内シャント症例 5例」
第241回茨城外科学会
「十二指腸ステントの使用経験−10例−」
第11回インプラント臨床研究会
「インプラント周囲炎により発症したビスホスホーネット関連顎骨壊死の1例」
第46回石岡消化器疾患懇話会
「下血にて発見された十二指腸水平部に発症したGISTの−手術例」
「吐血で発見した若年性胃癌の−手術症例」
第242回茨城外科学会
「下血にて発見された十二指腸水平部に発症したGISTの−手術例」
「吐血で発見された若年性胃癌の−手術症例」
第23回茨城県鏡視下手術研究会
「GERDに対する腹腔鏡下噴門形成術の中・長期的成績の検討」
第47回石岡消化器疾患懇話会
「肝門部胆管癌の2例」
「下血・腹膜炎で発症し、診断に苦渋した下腹部腫瘍」

座長・講師・世話人
第45回石岡消化器疾患懇話会 当番世話人
青山学院招待講演会 健康の科学「神経学」
石岡市医師会学術講演会 脳神経外科医からみた認知症
石岡市医師会学術講演会 腎疾患における医療連携
第46回石岡消化器疾患懇話会 当番世話人
認知症カンファレンス 認知症診断における法的問題とその処方箋
つくばdementiaセミナー 新しい技術による認知症の早期診断と予防介入への展望
茨城県南部消化器講演会 噴門機能障害に対する外科的アプローチ
日本臨床神経生理学会 針筋電図ハンズオンセミナー
第47回石岡消化器疾患懇話会 当番世話人

また、訪問看護事業所が12月より訪問看護ステーションとなり、事業内容の充実を図り地域包括ケアとして重要なポジションとなると考えております。さらに、H28年4/5より(於・サービス付き高齢者住宅カーサフェリーチェ)高齢化・認知症対策の新たな取り組みとして、当院の認知症指導医・川崎医師の指導の基に患者様、御家族を中心に、地域の皆様とのコミュニケーションを図り、認知症に対する理解や認知症進行予防を目的に脳の体操カフェを始めました。アットホームな雰囲気で潜在的に残された能力を再発見しました。社会との関連を絶やさない事が重要であり、生き生きとした表情が見られるようになりました。本年は9回でしたが、来年はもう少し増やしていきたいと思います。
来賓には、橋本昌茨城県知事が出席してくださいました。3時間近くに渡りましてゲーム等にも参加して頂き、思わぬ出来事に私どもスタッフもとても楽しく、有意義な時を過ごす事ができました。
最後は、スタッフみんなでスクラムを組んで来年への決意を新たにしました。今年がいい年であったことに感謝!! 
来年もいい年でありますように合唱




第47回 石岡消化器疾患懇話会

11/18(金)第47回 石岡消化器疾患懇話会にて当院より、
非常に治療が難しい肝門部胆管癌を最近経験し、切除できた症例とステントを入れて抗癌剤を開始した症例を比べて提示した演題と今月に入って診断に苦労した小腸GISTの症例の2演題発表しました。

演題名:肝門部胆管閉塞(癌)−最近経験した2治療例ー
演者名:幕内 幹男

























演題名:下血・腹膜炎で発症し、診断に難渋した下腹部腫瘤
演者名:塩澤 敏光








活発な質疑応答が行われ、とても大盛況と会になりました。

まくちゃん 大運動会 in あいあい

今年も、まくちゃん 大運動会!の季節がやって来ました。
平成28年11月12日(土)午後6時から介護老人保健施設あいあい1階フロアにて行われます。

患者様、利用者様、御家族等の参加を心よりお待ちしております。

第23回 茨城県鏡視下手術研究会

平成28年11月5日(土)13:00〜茨城県開発公社ビルにて
第23回 茨城県鏡視下手術研究会が開催されます。今回も当院より演題を発表致します。

演題名:GERDに対する腹腔鏡下噴門形成術の中・長期的成績の検討

演者名:幕内 幹男

共同演者:上道治、室伏雅之、難波義知、塩澤敏光、鈴木明彦、櫻井修

抄録:
我々は、過去17年間で広義のGERD159例に対して腹腔鏡下噴門形成術を施行した。男77例、女82例、平均年齢54歳(21〜86歳)で、術式は、Toupet158例:Nissen1例、hiatal meshを9例に使用した。術後5年以上経過例は、139例で15年以上(A群)は10例、10〜14年(B群)78例、5〜9年(C群)51例であった。その内、現在PPI内服症例は、13/139例(9.4%)で5例に内視鏡的にヘルニアの再滑脱を認め、1例に再手術を施行した。また、つかえ等の狭窄症状は1例もなく、その他手術に伴う合併症は認められなかった。
現在まで、他疾患の治療を含めて通院症例は、72例であり、それらを対象とした場合、PPI内服例はA群1/4(25%)、B群8/38(21.1%)、C群4/30例(13.3%)で、比較的高率であったが、術後通院の中断症例は、再発症状がないものと推測すると、中・長期follow upについても比較的満足できるものと思われた。
現在、高齢者や裂孔の脆弱例に対してはmeshを使用し、また症例の積み重ねに伴う術式の工夫を行っているが、更なる術後成績の向上のためA、B、C群間を検討して報告する。

石岡祭礼

毎年恒例の石岡祭礼が9/17〜19に市内を中心に開催されました。
今年も当方の介護老人保健施設あいあい駐車場に、六軒東町、兵崎町、小川道町の獅子舞に来て頂きました。
台風の影響で悪天候でしたが、獅子舞が来ると不思議なこと雨も一時的に止み、野外にて利用者様やご家族様、皆様と大いに賑わいました。

昭和学士会 論文

この度昭和学士会に論文を投稿致しました。

題名:「腹腔鏡下十二指腸空腸吻合術が奏功した上腸間膜動脈症候群の1例」
著者:幕内幹男、上道治、難波義知、田中淳一

9月職員院内勉強会

毎月恒例となっております職員院内勉強会が9/28(水)に行われます。今回のテーマは・・・川崎先生による「〜そうも言ってらんないけど、基本をおさえましょう〜」病院で「できる人」「できない人」「すきな人」「嫌いな人」です。

茨城県南部消化器講演会2016

今年も茨城県南部消化器講演会にて講演をさせて頂きます。

日時   2016年9月30日(金)19:30〜21:00
会場   ベル・ザ・クラス(牛久)

座長   いとう内科胃腸科医院 院長 伊藤金一先生
特別講演1
    「噴門機能障害に対する外科的アプローチ」
     山王台病院 幕内幹男 先生
特別講演2
    「GERD診療について〜内科的アプローチ〜」
     龍ヶ崎済生会病院 海老原次男 先生

多くの先生方のご来場をお待ちしております。

職員勉強会

9/15(木)18:00〜ウキウキマイスターにて特別院内勉強会が開催されます。

講師:昭和大学病院 栄養科 菅野 丈夫 先生

テーマ:「慢性腎不全の食事療法」

年々増えている透析患者様や、透析前の慢性腎不全の患者様に、良き食事指導が出来る様、勉強会を栄養士をはじめとする職員一同大変楽しみしております。

第242回茨城外科学会

第242回茨城外科学会が10月16日(日)9:00〜茨城県医師会(4階会議室)にて開催されます。今回は、当院より2演題を出させて頂きました。

演題:下血にて発見された十二指腸水平部に発症したGISTの一手術例

演者:上道 治

抄録:
比較的稀な十二指腸水平部に原発したGISTの一手術例を経験したので報告する。症例は65歳、男性。息切れ、黒色便を主訴に来院。腹部造影CT検査で十二指腸水平部に接するように約6?大の腫瘤性病変を認め、その内部はやや不均一に造影された。上部内視鏡検査では同部位に、隆起の中央に潰瘍を形成する粘膜下腫瘍様の所見があり、出血源と判断した。MRIではT2Wで比較的高信号な充実性腫瘤として描出された。その他、腹部超音波、十二指腸造影検査所見と合わせて、十二指腸水平部に位置するGISTが強く疑われたため、膵温存遠位十二指腸切除術(pancreas-sparing distal duodenectomy:PSDD)を行った。病理組織学的検査では中間リスクに相当する管外発育型の十二指腸水平脚原発のGISTと診断された。術後経過は概ね良好で第14病日に退院となった。十二指腸腫瘍においてはその局在により多様な術式が考えられるが、今回われわれはPSDDによる腫瘍切除術を経験したので、若干の文献的考察を加えて報告する。

演題:吐血で発見された若年者胃癌の一手術例

演者:塩澤 敏光

抄録:
今回我々は吐血を契機に診断・治療された、H.pylori感染および鳥肌胃炎を合併した若年者進行胃癌の1例を経験したので、若干の文献的考察を加えてここに報告する。
症例は21歳、男性。主訴は吐血と一過性の意識消失で、当院へ救急搬送となった。同日施行した緊急上部消化管内視鏡検査で胃体下部大彎に?c+?型の潰瘍性病変を認め、活動性出血は認められなかったが、潰瘍底に露出血管を伴っていたため、止血術を施行した。また、併発所見として前庭部から体部にかけて広範囲に鳥肌胃炎を呈していた。再検内視鏡検査にて潰瘍性病変より生検し、低分化型腺癌を認めたため胃全摘、および膵体尾部・脾臓合併切除を施行した。
近年、若年者の未分化胃癌や、MALT(mucosa-associated lymphoid tissue)リンパ腫とH.pylori感染や鳥肌胃炎の関連が注目されている。鳥肌胃炎を呈する有症状の若年者に潰瘍性病変を認めた場合は、上記疾患も念頭に入れた精査が重要であると考えられた。